図書館の新刊コーナーで見かけた題記の本を読んだ。と言うか、以前から創作家の仕事場に興味があって、およそどんな佇まいをしているのか楽しみに家でくつろぎながら観た。構成は14人の絵本作家を取材して編集されたもので、意外と多くの作家が仕事場を未公開にしていてアトリエの実像が見えにくく、消化不良だった。期待はずれだった反面、本の内容は各作家の半生と代表作の紹介で、絵本作家はいろいろとバラエティに富んだ人々である印象を持った。図書館では児童コーナーがあって、ついでにこの本の紹介する絵本で興味の持てそうなものを5冊ほど借りて併読してみた。なるほど、その絵本の背景を知ると、また違った味わいがあった。一番、気に入った絵本は甲斐信枝(のぶえ)の「雑草のくらし」で、これは児童書ではなく生命の衰退を草の世界で捉えた科学書であり、衝撃を覚えた。