宮部みゆき「過ぎ去りし王国の城 」を読んで

宮部みゆきの小説は結構読んできた感がするが、今回のファンタジーぽいものとなると久しぶりの感覚だ。図書館の新刊コーナー近くにあった文庫本を借りて読んだが、著作したのは2015年、文庫本として再販したのが2018年6月であるのを後で知った。図書館の新刊展示列にあったのが妙で、確かに作風は最近のものとは違って今思い出すと、著作当時の「荒神」や「悲嘆の門」の延長上の感がした。本作品はホラーぽいファンタジーと言った感じで、畳み掛けるようなテンポや盛り上がりが少なく、読書スピードが落ち読み始めて読破まで3週間を要した。内容は忽然とこの世から消えて城に閉じ籠もった個人が住む異空間或いは異次元を冒険し、その人をサポートして過去の歴史を塗り替えると言ったものだ。主人公は中学生、ヤングアダルトぽい雰囲気が終始していて、少なくともシニア向けではなくちょっと興醒めした感の本だった。

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