町屋良平「1R(ラウンド)1分34秒」を読んで

先日に引続き、第160回芥川賞受賞作のもうひとつを読んだ。題名からボクシングを連想したが、確かにこれに明け暮れる主人公の苦闘に満ちた生き様が描かれている。プロボクシンングの底辺の世界が如実に描き出されていて、どのようなストーリー展開になるのか、楽しみながら読み進んだ。途中で、ジムのトレーナーが替わったあたりから、ひょっとすると映画「ロッキー」の如くなるのかなあ〜、などと胸ふくらませたが、これ以上はネタバレになるので、控えたい。ついでながらタイトル名の由来は最後の最後に説明的に終わっていて、まあまあの読み心地だった。今回の芥川賞受賞作で、もう一方の「ニムロッド」よりもこちらの方が出来がよいと思った。

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