先月実施された第166回芥川賞の候補作である題記の作品を雑誌を通じて読んだ。本作は三島由紀夫賞も受賞したようだ。栃木県で地元の歴史を研究している高校生と関西弁を喋る中年男が史跡現場で出会い、語り合うお話だ。「あらばしり」とは日本酒をしぼる時に一番最初に出てくる酒のことのようだ。ここでの「皆のあらばしり」はまだ世に出ていない幻の書をミステリーじみたストーリで描いているが、芥川賞候補らしい純文学の香りが漂う。特に感動もなく面白みがなかったが、新鮮な感じの小説だった。
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